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虫垂炎の院長コラム

虫垂炎(盲腸)の手術後に仕事を休む期間は?痛みは?

虫垂炎(盲腸)の手術後は、仕事をどのくらい休むといいのでしょうか?

緊急手術を受けて、復帰のことも心配だと思います。
外科医の院長松下が、虫垂炎の手術後についてくわしく解説します。

虫垂炎(盲腸)の手術後に仕事を休む期間は?

急性虫垂炎(盲腸)の手術後は痛みがあり、お腹の調子が戻るまで数日かかります。
そのため、退院してから数日休んでから職場復帰することをお勧めします。

一方、虫垂炎の日帰り手術後は、仕事の内容によりますが、翌日以降に職場復帰が可能です。
しかし、体力や回復、痛みの程度は人それぞれで違います。
数日余裕を持って休むことをお勧めしますが、体調に応じて翌日から仕事をしても問題ありません。

また、日常生活は制限していませんので、お腹の痛みが許す範囲内で、自由に動いて大丈夫です。
食事はお腹の調子と相談しながら、消化に良いものをお勧めしています。

虫垂炎(盲腸)の手術後の入院期間は?

急性虫垂炎(盲腸)の手術後の入院期間は、通常の虫垂炎であれば2,3日程度です。
虫垂が穿孔し、腹膜炎が広がっている場合は、3-5日間、抗菌薬の点滴治療を行いますので、1週間程度の入院となることが多いです。

一方、虫垂炎の日帰り手術の場合は、手術が終わってから1-2時間ぐらい休んで帰宅します。
虫垂炎の程度によって入院期間は大きく変わりますので、あくまで目安です。

虫垂炎(盲腸)の手術後は痛みますか?

急性虫垂炎(盲腸)の手術後は、虫垂炎による痛みに加えて傷の痛みもあり、お腹が痛みます。
しかし、腫れた虫垂を切除しますので、虫垂炎自体の痛みは改善し、時間の経過と共にお腹の痛みは和らぎます。
腸が炎症のために麻痺しますので、お腹の張りがありますが、排ガスや排便と共に、徐々に改善していきます。

一方、虫垂炎の日帰り手術の場合は、既に虫垂炎は治まっているので、傷の痛みだけです。
腹腔鏡を使い、穴は3-5mmと小さくするので、痛みは軽く、手術直後に歩けます。
痛みには個人差がありますので、大したことない人もいれば、結構痛くなってしまう人もいます。
日帰り手術にとってお腹の痛みが軽いことは重要なので、痛みを軽減するために最大限の工夫をしています。

虫垂炎(盲腸)の手術後の合併症(併存症)は?

虫垂炎(盲腸)手術後の主な合併症(併存症)は、創部感染と遺残膿瘍です。
感染した細菌をやっつけきらないと、化膿して熱が出ます。

  • 創部感染:傷が化膿し赤く腫れます。抗生剤や傷口を洗浄します。
  • 遺残膿瘍、糞瘻:膿がたまったり、便汁の漏れがあると、抗菌薬の投与や穿刺ドレナージが必要となり、治療に難渋します。
  • 腸閉塞、イレウス:手術後に腸管が麻痺して動きが悪くなったり、腸管の癒着によって腸が閉塞してしまうことがあります。
  • 腹壁瘢痕ヘルニア:主に開腹手術の合併症ですが、傷口の筋膜が裂けて、脱腸となることがあります。体重を増やさないことが大切です。
  • 虫垂炎の再発:非常に稀ですが、断端虫垂炎といって、わずかに残った虫垂が腫れることで発症することがあります。
松下 公治

松下 公治

この記事は院長松下が執筆しました。鼠径ヘルニア・虫垂炎の【日帰り】腹腔鏡手術を専門に研究。外科専門医、消化器外科専門医・指導医、内視鏡外科技術認定医(ヘルニア)。

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