思考– thinking –
日帰り手術にも経営にも限らない、判断の土台にある考え方。正解のない判断、標準化と個別性、説明すること、上達すること、自分自身を診ること。答えではなく、いまも考え続けているその途中を書いている。
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思考
内側と外側を混同したとき、強みも弱みも見えなくなった
強みも弱みも、内側と外側を分けて見なければ、正確には見えない。 「強みは何か」と聞かれて、詰まった 「あなたの強みは何ですか」 そう聞かれて、すぐに答えられる人は多くない。 私もそうだった。 外科医として、経営者として、それなりの経験を積んで... -
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自分を診察台に乗せたのは、経営者になってからだった
人を診ることには慣れていた。自分を診たのは、経営者になってからだった。 外側ばかりを診てきた 外科医として20年以上、私は人を診る仕事をしてきた。 患者さんの状態を把握する。問題を特定する。最善の治療を判断する。 それが、私の仕事だと思ってい... -
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問い続けることが、判断を引き受けた者の責任だ
医療に、完成形はない。だから、判断を引き受けた者は、問い続けるしかない。 「一番いい方法」とは何か 「先生が一番いいと思う方法でお願いします」 診察室で、何度も聞いてきた言葉だ。 信頼の言葉だと思う。同時に、判断を預けられる言葉でもある。 か... -
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正解のない判断を引き受けることが、外科医の仕事の核心だ
医師の仕事の核心は、正解を出すことではない。正解のない判断を、自分の言葉で引き受けることだ。 正解を探していた頃 外科医になりたての頃、私は正解を探していた。 この症例に、最善の術式は何か。この患者さんに、最適な説明は何か。この判断に、正し... -
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「一意専心、日々精進」、繰り返しの先で気づいた自分の軸
「一意専心、日々精進」。掲げた言葉ではない。毎日を繰り返すうちに、それが自分の軸だったと気づいた。 掲げた言葉ではなく、気づいた言葉 大切にしている言葉を聞かれて、すぐに答えられる人がいる。私はそうではなかった。 誰かに教わった言葉でもない... -
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外科医の技術は標準化される。だが、判断は残る
技術がどれほど標準化されても、判断は最後まで人間に残る。これからの外科医は、その判断を引き受ける存在だ。 外科医になると決めたとき、私の中にあった像 外科医になると決めたとき、私の中に一つの像があった。 手術室に立つ。メスを握る。患者さんを... -
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手術は、うまくなるほど、わからないことが増えた
手術を重ねて分かったのは、上達とは「わからなさ」が消えることではなく、それと向き合い続けることだった。 手術は、繰り返すほど上手くなる。 これは事実だ。手技は積み重なり、判断は速くなる。想定外の場面にも、動じなくなる。 だが、数千件の手術を... -
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「患者中心」の医療で、患者は本当に中心にいるのか
「患者中心」は、掲げるものではない。診察室で向き合う人と人のあいだで、その都度形作られていくものだと思う。 「患者中心の医療を実践しています」 医療機関のウェブサイトなどでよく見かける言葉だ。私自身も、使ってきた。 だが、あるとき気づいた。... -
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「説明しました」と言うとき、私は誰を守っていたのか
説明責任は、医師を守る鎧ではない。患者さんが判断に参加するための、対話の道具である。 「先生にお任せします」と言われたとき 手術を決める診察の場面で、私は説明をする。 合併症の種類とその確率。麻酔のリスク。術後の経過と注意事項。 それらを一... -
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標準化を「答え」だと思っていた頃、私は考えていなかった
標準化は答えではない。判断を一人に背負わせないための、土台だ。 「標準的な方法で」と言うとき、私は考えていたのか 「この手術は、標準的な方法で行います」 外科医として、私はこの言葉を何度も使ってきた。 患者さんを安心させ、説明をスムーズに進...
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